【SES企業とは?】ビジネスモデルの解説と特徴について徹底解説!

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この記事では昨今エンジニア業界でよく耳にする「SES」について記載をしています。

本記事を一通り読むことでSESの「概念」や「特徴」について理解することができるかと思います。

目次

SES企業とは?まずは仕組みを理解しよう

SES(システムエンジニアリングサービス)の基本

前提として「SES」とは「システムエンジニアリングサービス」の略称であり、ビジネスモデル(事業形態)の一つとなります。

SESでは主に「発注企業」と「受注企業」に分かれており、エンジニアは基本的にこの受注企業に所属をしながら、発注企業から依頼を受けたシステム開発業務などに従事をします。

例えば筆者が代表を務めるSES企業においては、主に下記のようなお仕事が「案件」として存在しています。

・【Ruby】広告配信プラットフォーム(DSP/SSP)のバックエンド開発およびインフラ構築・保守業務
・【Python】全自動議事録AIを中心とした生成AIプラットフォーム開発支援
・【TypeScript】金融系SaaSサービスにおけるフルスタックエンジニアとしての開発業務
・【Flutter】チケット販売・映像視聴アプリ開発業務

SESで従事する案件は業種や業態が様々あり、プロジェクト人数も一人で開発するものから数十人規模のものまであり、それらの大量の案件の中から従事する案件を選択して従事するのが基本です。

派遣や受託開発との違い

SESと混同されがちなビジネスモデルとしてエンジニアの「派遣」がよく挙げられます。

エンジニア派遣もSESと非常に似た特徴を持っていますが、両社は「法律上で明確に別物」として分類されていますので、似てはいつものの「全く異なるビジネスモデル」だと言えます。

両社の違いについて次のとおりに記載をしていきます。

契約形態の違い

■SES
・契約形態は「準委任契約」
・成果物の納品責任はなく「作業を遂行すること」自体が契約の対象となる

■派遣
・契約形態は「労働者派遣契約」
・労働者派遣法が適用され、契約期間や同一業務の上限など規制がある

「SES」の場合は特に許認可等が必要な事業形態ではありませんが、「派遣」の場合は「労働者派遣事業の許認可」が法律上で必要となるため、派遣業を行おうとする事業者は全て労働者派遣の許可を受けるための要件を満たした上で申請を行い、認可証を保有及び掲示しておく必要があります。

指揮命令系統の違い

■SES
・指揮命令系統が「エンジニア所属会社」へ帰属する
・エンドクライアントの社員などが直接SESの社員に対して指示出しをすることができない

■派遣
・指揮命令系統が「派遣先会社」へ帰属する
・エンドクライアント(派遣先会社)の社員などが直接SESの社員に対して指示出しをすることができる

法律上の扱い

■SES
・民法上の「準委任契約」であり、労働者派遣法の対象外となる

■派遣
・労働者派遣法に基づく契約となり、契約期間の上限(原則3年)、マージン率の公開義務など規制が明確に存在する

SES企業一覧

国内のSES事業者数はかなり多く、その数は15,000社以上あるとも言われています。

その中でも筆者が代表を務める会社におけるパートナー企業を20社ほど紹介したいと思います。

・株式会社アイビス
・ランサーズ株式会社
・株式会社ヘルスベイシス
・株式会社レルモ
・ROSCA株式会社
・株式会社ACWEB
・DIVE IN株式会社
・株式会社エクストリーム
・株式会社キャリアビート
・株式会社D-Standing
・株式会社Polaris plus
・株式会社TERAZ
・株式会社ビットエー
・株式会社カヤックボンド
・イチアール株式会社
・株式会社インタラクティブ・コミュニケーション・デザイン
・株式会社ワクト
・株式会社LASSIC
・株式会社NEW GATE
・株式会社ウィズダム

SES企業の選び方と注意点

ここまではSES企業の基本情報や特徴などについて記載をしてきましたが、次にエンジニア目線でSES企業を見る時の「選び方」や「注意点」について記載をしていきたいと思います。

自分のキャリアを意識した案件選びができるか

まず第一に挙げられるのは、自身のキャリアップをするために最適な案件を「エンジニア自身が選ぶことができるか」という点が第一にあります。

多くのSES企業の場合、エンジニアの希望がそのまま通ることはあまり多くなく、どちらかと言えば会社側の方針が優先されてエンジニアが参画する案件が決定されてしまうことも珍しくありません。

そこでSES企業を選定する上では「案件選びの際にエンジニアの希望がどれだけ通るのか」を確認すると良いでしょう。

具体的な希望条件としては次のような要素が考えられます。

・言語やFWの指定・・・自分が実務として経験したい言語やFWの希望条件
・案件参画期間・・・案件にどれだけ長く参画するかの希望条件
・案件切り替え希望・・・プロジェクトが炎上したり何かの理由で切り替えをしたくなった場合にそれが叶うかどうか
・業務工程の指定・・・要件定義や基本設計など上流工程に就きたいというような業務工程に関する希望条件

以上の4点の希望がしっかりと通るようなSES企業であれば優良な会社がである可能性がかなり高いため、このようなエンジニアの希望条件をちゃんと会社が受け入れてくれるところかどうかの見極めを行いましょう。

エンジニアのキャリアパス支援体制があるか

次に意識したいのは「エンジニアのキャリアパス支援制度があるかどうか」です。

SES企業の場合、先述した通り会社の利益や経営方針の方が優先され、エンジニア個人の成長やキャリアパスを叶えるような支援体制や労働環境ではない場合が多くあります。

そのため、SES企業の選定をする上では「会社がエンジニアのキャリアパスを支援する体制が具体的に何があるのか」を質問して確認をすると良いでしょう。

例えば書籍購入制度や技術カンファレンスの参加費支給、または資格支援制度などの福利厚生があるかどうかは、分かり易い指標として挙げられるでしょう。

また同時に重要になるのが「エンジニアと会社側が定期的にキャリアカウンセリングを実施しているかどうか」という点です。

というのも、エンジニア自身がキャリアパスについて考えることは当然ではありますが、自分ひとりでは「効率的なキャリアパスを描くことはなかなか難しい」という実情もあります。

そのため、エンジニアがより効率的にキャリアパスを描いていくためには「会社側のキャリアカウンセリングやアドバイスを受ける機会」が非常に重要です。

筆者が代表を務めるSES企業(init株式会社)では「最低でも月に1回」は代表自身とキャリアカウンセリングを行える機会があり、従業員であるエンジニアは自由にそのカウンセリングの予約をすることができます。

そこで現状で詰まっていることや悩んでいること、もしくは中長期でのキャリアパスの方向性に関する壁打ちなどを行い、課題の解決や方向性の調整を行うことでエンジニア個人の効率的なキャリアパスの実現ができる環境を整えています。

制度の具体的な内容は様々あると思いますが、少なくとも「エンジニアのキャリアパスを支援する制度がある企業」を選ぶことがSES企業選定をする上ではとても重要です。

給与や還元率の仕組みを確認する

SES企業で従事する、もしくは転職を検討する上で「還元率」や「給与・昇給」のルールを確認することもとても重要な要素となります。

SESでは他の業種業態ではあまり見ない「還元率」と呼ばれる考え方で給与が計算される企業が多くあります。

■還元率とは?
エンジニア所属企業が発注企業から受け取る「売上」に対して、管理費を含むエンジニアの給与(以降は「人件費」と呼ぶ)の割合のことを「還元率」として示すことが一般的です。
■計算式
人件費÷売上=還元率
例(月額): 70万円÷100万円=70%

上記の通り、SESにおける還元率は従業員の給与を決定する上でかなり大きな割合を占めています。

通常のSES企業の還元率は一般的に「50~60%程度」と言われていますが、これよりも高い還元率を謳っている企業のことを「高還元SES企業」と呼ばれ、その還元率は「70%以上」と言われています。

筆者が代表をするSES企業(init株式会社)では「最低70%」「最高85%」としており、その他にも「社内貢献度」に応じてその還元率がどんどん上がっていくような給与計算方式を採用しています。

もちろん給与だけが会社選びの選定条件ではありませんが、給与は高いに越したことは無いため、SES企業を見る場合はこの還元率を確認するようにすると良いでしょう。

残業や労働環境に問題が無いか

SES企業は特に会社によって残業の有無や「月に何時間残業が行われるか」が会社によって大きく異なります。

基本的には「36協定」(労働基準法36条に基づく協定)という法定ルールが適用されるため、「年間360時間以上の残業は原則禁止」となっています。

そのため、一般的には月の残業時間が定常的に「30時間以内」に収められることが多いのですが、劣悪な企業の場合は勤怠管理を厳密に行わずに「実体として月30時間以上の残業」が定常化している企業も多く存在します。

そのため、SES企業を選定してく上では「実体として平均的に月何時間程度の残業が発生するのか?」といった質問をすることで確認をすることを推奨します。

弊社(init株式会社)では原則として「残業なし」を基本方針としており、突発的な障害対応やリリース前後の例外的な対応を除いては残業がほぼ発生しない仕組みとなっています。
具体的には過去半年感の「月間平均残業時間」は「5.6時間/月」となっており、一般的なSES企業に比べてかなり低い水準を推移しています。(※基本的に平均残業時間が0時間というのはあり得ませんが、限りなく0時間に近づけることを目標としています)

社員同士の交流があるかどうか

次に注目したいのは「社員同士の交流があるかどうか」という点についてです。

一般的にSES企業ではそれぞれの社員が別々の開発案件に参画することが多く、エンジニア社員同士の「交流はほぼ無い」という企業がほとんどです。

また、エンジニア自身が所属するSES企業の上長や非エンジニアとの接点も「年数回程度」しか無い企業も多く、ほとんどのSES企業が「所属会社・社員同士共に接点が極端に少ない」労働環境だと言えます。

しかし、本来会社に所属している社員同士や所属会社の管理者などとの接点は日常的に発生するのが自然であり、それが従業員自身の「帰属意識」にも大きな影響を与えます。

例えばエンジニア自身が参画している案件で「技術的な課題に直面」したり、「人間関係に悩みを抱えている」または「プライベートと仕事の線引ができずに困っている」といったような悩みを抱えていたとしても、会社や同僚がそれに築くことができず、従業員が「一人で孤独に悩みと戦う」はめになるケースが多くあります。

そのため、SES企業であっても会社と従業員の接点があったり、社員同士の交流の機会を適切に設けている企業を前提にして選定をしていくことをおすすめします。

弊社(init株式会社)では地方在住のフルリモートメンバーも居る中で「毎週2回のオンラインランチ」の機会を設けており、そこでオンライン通話での対話をする機会が定期的に設けられています。
また「年3~4回の会社主催イベント」や不定期での「社員主催イベント」なども催し物も開催されており、社員同士が常に接点を持てる環境を整備しています。
中には「モンハン部」や「麻雀部」、突発的な「船釣り」や「BBQ」、「運動会」といったイベント事もあるため、1年を通してお互いがお互いの状況を知り、仲良くなるための文化作りなども充実しています。

まとめ:SES企業は玉石混交。正しい選び方がキャリアを左右する

ここまでSES企業の基本的なビジネスモデルと特徴、また劣悪な企業やその見分け方について記載をしてきました。

先述した通り、SES事業者数は国内で15,000社以上も存在しますから、その中に存在する「劣悪企業」を適切に回避し、しっかりと「優良企業」を見極めた上で就業する企業を選択されることを推奨致します。

SES企業は「企業選び」がイコール自分自身の「キャリアパスの形成」を左右してしまうため、非常に重要な要素となりますから、本記事の内容がその「企業選定」のために少しでもお役に立てることを願って止みません。

【著者プロフィール】
init株式会社 代表取締役 山田 卓(ヤマタク)
iOS/Androidエンジニア歴: 10年+
モバイルアプリPM歴: 5年+
モバイルアプリ系技術顧問歴: 4年+

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